
山形「熊野大社」は東北の伊勢!ご祭神・ご利益・御朱印・お守りを紹介!
2020.09.30
Trima編集部
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山形の熊野大社は日本で始めての夫婦の神様、縁結びの神様をお祀りしています。限定御朱印も数多くあり、女性に大人気のパワースポットです。今回はこの熊野大社について、ご利益はもちろん、参拝時間や駐車場情報も含めて詳しく紹介します。
山形の熊野大社はどんな神社?
ご再建1200年以上の歴史を誇り、風格と威厳を漂わせる山形県は南陽市にある熊野大社。
本殿にお祀りされているのは、「むすひ」の神様。「むすひ」とは、ものが生まれる力です。動物、植物、人間。生きとし生けるもの全てがこの「むすひ」の力によって、この世に生まれてくる。とのことです。「むすひ」は、「縁結び」の「結び」につながります。
大同元(806)年に平城天皇の勅命によって再興された東北屈指の歴史ある社には、平安時代の本尊仏、鎌倉時代の羅陵王(らりょうわう)の面、室町時代の獅子頭などの文化財が保存されています。また元旦には歳旦祭が行われることもあり、毎年約6万人の初詣客が訪れます。
東北の伊勢と言われている
熊野大社は春参宮と秋参宮では伊勢神宮と熊野大社のみに伝わる太々神楽が奉納されます。また本殿、二宮、三宮を含め30の神様が祀られていることなどから、東北の伊勢と呼ばれています。
さらに「熊野大社」は、和歌山県の「熊野三山」、長野県と群馬県の県境にある「熊野皇大神社」と並ぶ日本三大熊野のひとつです。
1604年の5月に、上杉景勝の家老であった直江兼続が、「熊野大社」の修復をおこなっています。また伊達政宗も熊野大社の信仰を受けていたとされ、伊達政宗と直江兼続の棟札(むなふだ)が並べて置かれています。熊野大社の近くには、伊達氏の家臣の大津土佐守が居住していたと伝えられている宮沢城跡があります。
戦国時代、南陽市一帯は米沢城を居城としていた伊達氏の支配下に置かれていました。そして、江戸幕府が制定した「一国一城令」により、宮沢城が廃城になった後も、熊野大社付近は「門前町」として重要視されていました。
山形の熊野大社のご祭神
熊野大社の御祭神は「熊野夫須美大神」(くまのふすみのおおかみ)、「熊野速玉大神」(くまのはやたまのおおかみ)「熊野家津御子大神」(くまのけつみこのおおかみ)です。
また別名として熊野夫須美大神は伊弉冉尊(いざなぎのみこと)、熊野速玉大神は伊弉諾尊(いざなみのみこと)、熊野家津御子大神は素盞鳴尊(すさのおのみこと)というお名前をお持ちです。
神話の中で伊弉冉尊、伊弉諾尊は一番最初に結ばれた男女の神様です。どちらの名前にも共通する「いざな」は、「誘(いざな)う」からきた言葉で、 男女の愛の言葉を表現したものです。日本で始めての夫婦の神様、縁結びの神様としてもお祀りしています。
熊野夫須美大神(伊弉冉尊)
熊野夫須美大神の「夫須美」はむすひの意味で、「むす」はあらゆる物を生み出す意味です。また「ひ」は霊を表します。 あらゆる命を生み出す霊妙な力をお持ちになった大神様です。
別名として伊弉冉尊(いざなぎのみこと)というお名前をお持ちです。
天地開闢(てんちかいびゃく)において神世七代の最後に伊弉諾尊とともに生まれました。そして高天原の神々に命ぜられ、海に漂っていた脂のような国土を固めるべく、天の浮き橋から天沼矛で海をかき回し、出来上がった淤能碁呂島(おのごろじま)にて伊弉諾尊と結婚した神です。
熊野速玉大神(伊弉諾尊)
熊野速玉大神の「速」は勢いのある様。「玉」は魂の意味で、生き生きとした魂(生命)の神様です。
別名として伊弉諾尊(いざなみのみこと)というお名前をお持ちです。
天地開闢において神世七代の最後に伊弉冉尊とともに生まれました。伊弉諾尊とは夫婦となり、淤能碁呂島におりたち、国産み・神産みにおいて伊弉冉尊との間に日本国土を形づくる多数の子をもうけました。
熊野家津御子大神 (素盞鳴尊)
熊野家津御子大神の「家」は食べ物の意味です。熊野夫須美大神と熊野速玉大神のあいだからお生まれになり、 人間生活で最も大事な食料の神様です。別名として素盞鳴尊(すさのおのみこと)というお名前をお持ちです。
最高神の天照大御神の弟として誕生し、猛々しい猛将で八岐大蛇を退治した神様として描かれ、また家族を思う優しい心の持ち主であり、日本で始めて和歌(恋を綴った歌)を歌った風流な神様で、日本の国造りをする大国主命を鍛え日本の建国にも関わる神様です。
山形の熊野大社のご利益
古来より日本では、月にうさぎが棲むとされてきました。月からの使い、また神様同士のご縁を結んだ動物として登場するうさぎは、ご縁を結ぶ動物です。
熊野大社の本殿裏には三羽のうさぎが隠し彫りされ、その三羽全てを見つけると、恋や願い事が成就したことから、「願いが叶う」「しあわせになれる」と言い伝えられています。
二羽目までは見つける手引書をいただけますが、最後の三羽目はいる場所を聞いたり人に教えてしまうとご利益がなくなると言われています。そして、御祭神の伊弉冉尊、伊弉諾尊は、神話の世界において初めて夫婦の道をお作りになられたことから、縁結びのご利益がある神様として広く知られています。
またうさぎだけではなく、本殿の鳳凰の彫刻にも目を奪われます。東を向く鳳凰と西に向く鳳凰の彫刻があり、それぞれ天皇、皇后を表しています。日が昇る東の鳳凰で「祈り」、日が沈む西の鳳凰は「感謝」を表して日々を大切にする気持ちを表し、鳳凰の瞳に太陽の光が朝と夕に差し込む造りになっています。
ここからは熊野大社のご利益について説明します。
縁結び
熊野大社では月に一度の神事、月の力が一番大きくなる満月の夜に、月の光と三羽のうさぎが幸せへと導く縁結び祈願祭「月結び」がおこなわれています。夜に祈願祭をおこなう珍しい神社で、日中に見せる神社とは違う、凛とした空気の中でおこなわれます。
また月結び参列者限定で頒布される「たまゆら守」があります。「たまゆら」とは漢字で「玉響」と書きます。「玉が揺れて触れ合う、わずかな時間」という意味です。「月結び」により魂が揺り起こされる瞬間に巡り逢う事ができるよう、大切な想いが、大切な人の心に響くように願いを込めて一つひとつ結ばれています。
また月結びはホームページからのお申し込み予約とご祈祷料の1人2,000円が必要です。
夫婦円満
人は結婚をすれば様々なこと起こってきます。長年ともに歩んだ夫婦であればなおさらのことです。夫婦は人間生活の基盤であり、それが崩れると全てに支障をもたらします。
神話の中で伊弉冉尊、伊弉諾尊は一番最初に結ばれた男女の神様です。結ぶことをご利益とされる神様ですので参拝をすれば、男女の縁以外にも仕事の縁、夫婦仲のご利益も授かります。
夫婦で参拝し、出会ったころの気持ちを思い出しながら、ここで誓いを新たにすると効果的です。
健康
縁結びの神様として多くの方が参拝される「熊野大社」ですが、本殿裏で三羽のうさぎに願いを託すのは、縁結びだけではなく、健康のことでもご利益をいただけます。あなたの切なる願いや想い、本殿裏でしっかりと神様にお祈りしてみましょう。
厄払い
人間は人生のうちで、幾度か大きな転換期を迎えます。特に厄年の年は、古くから病難災難が多く、また身体の変調が起こりやすく重病長病になり、不時の災難・交通事故・難産流産、事業の失敗などが多い年だと言い伝えられています。厄年は日本人が長い間かかって経験的に知った生活の知恵なのです。
この人生の節々を健康に過ごすためのお祓いをし、厄災を除こうとするのが厄年のお祓いです。心身を祓い清め、日頃の生活などを見つめ直し、充実した生活を送りましょう。
熊野大社では初穂料5,000円からです。
山形の熊野大社の御朱印
熊野大社で御朱印がいただける場所は、本殿前の授与所です。授与所は本殿前よりも手前にあり、本殿前まで来ると「御朱印受付」の木の看板が立てられている場所です。
熊野大社では御朱印をお願いすると、引き換えに番号札を渡されます。御朱印を書き終えると、番号札が見える状態で棚に並んでいるので、自分の御朱印帳を見つけたら番号札と引き換えに受け取る形となっています。
御朱印の種類
通常いただける御朱印は御朱印帳に直書きしていただけます。十四弁菊花心に三つ巴で、初穂料は300円です。
また月結びの限定御朱印、初詣の御朱印、その他カラフルな季節限定御朱印がありますが、これらは珍しい見開きサイズの御朱印で、書置のものに日付を入れての授与となります。
見開きになった御朱印の初穂料は500円です。また熊野大社には、オリジナルの御朱印帳があり、初穂料は2,000円になります。拝殿をデザインした豪華な御朱印帳です。
時間
熊野大社に参拝することは24時間可能ですが、熊野大社の社務所の受付時間は9:00~17:00です。御朱印をいただきたい方は時間に気を付け、マナーを守って授与していただくことが大切です。
なお、季節限定御朱印などの期間はSNSやホームページを確認が必要です。
山形の熊野大社のお守り
神社にお参りした際の楽しみのひとつがお守り選びです。願いを託すだけではなく、お守りそのものの姿形が美しいと、気持ちも明るくなります。
古来より日本では、月にうさぎが棲むとされてきました。月の使いとして、また神様同士のご縁を結んだ動物として登場するうさぎは、ご縁を結ぶ動物です。そんなうさぎをモチーフにした可愛らしいお守りやおみくじが数多くあります。
折形のお守り
和紙で大切に包んである「折形守り」は、学業・縁結び・健康・交通安全・わらべ・厄除の全部で6種類あります。とても美しく、大切な人にお守りを贈る。贈り主の想いを伝えたいお守りです。初穂料は500円となっています。
健康守り
日々を過ごす中で、人間誰しも病気になろうと思って病気になる人はいません。誰もが日々を健康に過ごせるようにと願っているはずです。熊野大社はそんな願いが込められた健康お守りが初穂料500円から用意されています。
命守り
「病気を治したい」「怪我が早く治ってほしい」と自分が病気や怪我になったときだけでなく、家族や友達、また大切な人が病気にかかったときも、少しでも早く良くなるようにと病気平癒を祈願したくなります。
熊野大社本殿にお祀りされているのは、「むすひ」の神様です。「むすひ」とは、ものが生まれる力。動物、植物、そして人間。生きとし生けるもの全てがこの「むすひ」の力によって、この世に生まれてくるのです。
病気平癒のお守、命守り(むすひまもり)は「むすひ」の力を頂戴することができます。必ず良い方に結んでくださります。
初穂料は500円です。
厄除け守り
日々生活する上で突然身に起こる不幸なことがあります。そんな災難が降りかからないように、という願いがかけられたのが熊野大社の厄除け守りです。普段の生活から気をつけることも大事ですが、熊野大社の厄除け守りを持っていると、ここぞ、という時に守ってくれること間違いなしです。初穂料は500円です。
銀杏守り
熊野大社の御神木である大イチョウは熊野大社の入り口にあります。高さ30m、根周り7.7m、樹齢は推定850年です。 紅葉の時期は大量の落ち葉で地面を黄色一色に染め上げます。
そんな御神木、大イチョウの木にちなんだ心願成就の銀杏守り(いちょうまもり)があります。初穂料は800円となっています。
交通安全
「古事記」や「日本書紀」では、神武天皇が紀州の熊野から大和の地に向かわれる時、道中の道案内をしたのが熊野の八咫烏大神様(やたがらすおおかみさま)でした。導きの神として道案内の神様として祀られ、熊野大社において交通安全の神様としてお祀りしています。
日々生活する中で交通機関は必ず利用します。しかし、身に起こる災難は突然です。そんな災難が降りかからないように、ヤタガラスの神様に導かれ、安全に目的地に着くように、また無事に過ごせるように、と願いが込められたのが熊野大社の交通安全守りです。初穂料は500円です。
合格・学業成就
受験合格を祈願をしたい、また親の立場なら、子供のために合格祈願のお守りが欲しい、と自分や家族、友達が受験生になると、合格祈願のためにお参りやお守りがほしくなります。そんなお願い事を叶える熊野大社のお守りが合格守りです。初穂料は800円で、必ず合格の方向に結んでくださいます。
また日々の学力向上を願う学業成就祈願のお守り、学業守りもあります。初穂料は500円となっています。
山形の熊野大社の口コミ
熊野大社は実際に「三羽のウサギを見つけて良い縁に結ばれた!」と感想を述べる人も少なくありません。ここからは実際に熊野大社に参拝され、ご利益をいただけた方の口コミをご紹介します。
好きな人から・・・(20代女性)
縁結びにご利益があると友人に連れられ伺いました。表参道から壮大な感じが伝わってきました。こちらは東北の伊勢神宮とも呼ばれるらしく、その時は伊勢神宮で行われている舞が催されていました。
神社の奥に進むとその壁が美しく彫られており、その中から3体のうさぎを見つけるとご利益があるそう。私はおそらく二体しか見つけられませんでしたが^^;他にも十二支が祀られていたり見応えたっぷりでした!
ちなみに恋みくじは大吉!そしてその夜連絡がなかなかつかなかった好きな人から連絡が来ました笑
結婚しました! (30代女性)
失恋して辛い気持ちで、藁にもすがる思いで参拝しに行きました。境内の裏にある3羽のうさぎを見つけると幸せになれると、とても親切なボランティアの案内の男性に教えて頂き、必死に探し、何とか見つけることが出来ました笑
その年の終わりに今の主人と出会い、無事結婚しました! 今まで、いろんな神社を参拝しましたが、私には一番合っていた神社なのかもしれません。また機会があれば、お礼に行きたいです。
きっと叶う (60代男性)
大変神々しい神社でした。事前に下調べをしていた、3羽のウサギの彫り物を探すのにとても真剣になりました。境内にはたくさんの人がいましたが、みんな3羽のウサギの彫り物を探していました。
私らは3羽を見つけることが出来ましたのでキットお願いことが叶うものと気持ちが大いに高まって楽しくなりました。もちろん、お参りの方も真剣に済ませて参りました。
山形の熊野大社へのアクセス
良い人と巡り会いたい、三羽のうさぎを見つけて良い縁のご利益をいただきたいという人は、遠方の方でも熊野大社に訪れたくなったのではないでしょうか。ここでは山形熊野大社へのアクセスを紹介します。
熊野大社は温泉地として有名な山形県南陽市、赤湯温泉街から車で5分ほどのところにあり、JR奥羽本線赤湯駅からも車で5分ほどの距離にあります。さらに電車だと、山形鉄道フラワー長井線、宮内駅から徒歩10分の距離にあります。
車の場合、東北自動車道、福島飯坂インターからは1時間10分、白石インターからですと1時間30分かかります。磐越自動車道、会津若松インターからは2時間、中条インターからも2時間かかります。山形自動車道、山形蔵王インターは40分かかります。
駐車場情報
熊野大社の参拝は24時間可能で、約100台駐車できる無料駐車場があります。また駐車場にはトイレもあります。置賜地方にある南陽市は豪雪地で、道路は冬になると雪でさらに狭くなります。積雪時の車の運転には十分な注意が必要です。
山形の熊野大社でパワーをもらおう!
荘厳な建物を眺め、静寂に包まれた境内に身を置きながら特別な時間を過ごしてはいかがでしょうか。三羽のうさぎがご縁の「むすひ」を運んでくれるかもしれません。
ぜひ山形を訪れた際は、熊野大社に足を運んでみてください。