
日本三大鍾乳洞とは?自然が作り出した大迫力の鍾乳洞の見どころを徹底紹介!
2020.09.26
Trima編集部
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自然の偉大さや荘厳さを感じるスポットと言えば山や海が思い浮かぶ人も多いでしょう。しかし、今、鍾乳洞が注目を集めています。日本にも鍾乳洞はあり、「日本三大鍾乳洞」が存在します。今回は、日本三大鍾乳洞や有名な鍾乳洞について詳しく紹介します。
幻想的な魅力が詰まった「三大鍾乳洞」を紹介!
人類が始まったころ、人間の暮らしはとてもシンプルでした。しかし近年、テクノロジーが進化してきて便利な世の中になっています。
そんな中で、自然の偉大さや癒しは人の力では作ることができないため、今、自然の美しさを改めて感じようとする動きが広まっています。
鍾乳洞はその中でも長い時間をかけて作り上げた自然の美しさを見ることができるスポットです。今回は、日本三大鍾乳洞と呼ばれるものを中心に、日本や世界で有名な鍾乳洞を詳しく紹介します。
鍾乳洞とは?
鍾乳洞は石灰洞とも呼ばれています。石灰岩が長い時間をかけて地表水や地下水によって浸食されることによってできる、自然の洞窟です。
石灰岩は、大昔に海中で暮らしていたサンゴ礁や貝殻などのカルシウムを多く含む生物が重なり、固い岩石となったものです。雨が降って地面に落ちると、地層を通る間に酸性の水となります。
石灰岩は酸性の水に溶ける性質があるため、様々な形へと変化します。つららのように沈殿物が洞窟の天井からぶら下がるように成長していきますが、これは「鍾乳石」と呼ばれます。
1センチ成長するのに50~70年もかかると言われています。
自然が作り出した鍾乳洞を冒険できる「高知県・龍河洞」
日本三大鍾乳洞の1つ目は、高知県にある「龍河洞」です。香美市にあり、1934年に国の天然記念物および史跡に指定されました。
洞内からは弥生土器が出土しており、弥生土器と鍾乳石が一体化したものも見られます。
では、龍河洞の見どころやアクセス方法を紹介します。
見どころ
龍河洞の魅力は、観光コースの他に「冒険コース」が用意されている点です。事前予約が必要ですが、ヘッドランプにつなぎ服、長靴と本格的な冒険スタイルでナビゲーターと一緒に周れます。
観光コースでは行けないところまで進めるため、冒険コースを選んだ人しか見れない景色があります。長靴のレンタル料に1,000円、冒険コース利用料に1,000円かかります。
また、龍河洞には国の特別天然記念物のオナガドリをはじめとする高知でしか見られない鳥を集めた「珍鳥センター」と、入場無料で鍾乳洞の歴史を学べる博物館が併設されています。
更に龍河洞では、婚活イベントの一環として「ナイトツアー」が開催されることもあります。プロジェクションマッピングと鍾乳洞のコラボレーションを見ることもでき、ハンドライトで照らしながら進んでいくドキドキ感が恋の始まりになるかもしれません。
アクセス方法
鍾乳洞はアクセスしにくい場所にあることも珍しくありませんが、龍河洞は観光客に優しく、公共交通機関で行くことができます。
JR土佐線の土佐山田駅で下車し、とさでん交通バスに乗り換えましょう。「龍河洞」行きに乗り、20分程で着きます。また、はりまや橋と龍河洞の直通バスも1日4本運行しているようです。
車でアクセスする場合は、高知自動車道を利用し、南国ICからおよそ25分で到着します。高知空港からは車で15分程です。
神秘的な地底湖が魅力「岩手県・龍泉洞」
岩手県下閉伊郡にある「龍泉洞」は、総延長4,088m、高低差249mの鍾乳洞です。8つの地底湖を持っていますが、世界でも有数の透明度を誇っており、1985年に名水百選にも選ばれました。
洞窟内にはコウモリ類が5種類生息しており、洞窟とともに国の天然記念物となっています。それでは、龍泉洞の魅力やアクセス方法を見ていきましょう。
見どころ
龍泉洞を訪れる際に外せないスポットといえば、地底湖です。8個が発見されていますが、一般公開されているのはこのうちの3つです。
第一地底湖は水深35m、第二地底湖は水深38m、第三地底湖は水深98mです。他の地底湖については潜水調査が進められており、全貌が明らかになれば今後公開される可能性もあります。
龍泉洞の地底湖は透明度が高いため、引きずりこまれていきそうなほど青く、「ドラゴンブルー」と称されるのも納得です。
その綺麗さにはっと息をのむ人が多い場所であり、水中ライトの反射によって見え方が異なり、いつまでも眺められそうなほど美しいです。
アクセス方法
車でアクセスする場合は、国道455号もしくはしもへいグリーンロードを目指しましょう。盛岡市からは2時間程度、花巻空港からは2時間半程度、八戸市からは2時間程度で着きます。
電車の場合は盛岡まで新幹線で行き、岩泉・龍泉洞行きのJRバスが便利です。盛岡駅からバスで2時間10分程で龍泉洞に到着します。
花巻空港からバスが出ているので、わざわざレンタカーを借りる必要はありません。このようにアクセスしやすい場所にあることも、遠方から訪れる人が多い理由の1つです。
百枚皿・石灰華柱を見るなら「山口県・秋芳洞」
日本三大鍾乳洞最後の1つは、山口県美祢市にある「秋芳洞」です。この洞窟は地下100-200mのところに位置しており、約1キロに渡って一般公開されています。鍾乳洞としては日本最大規模です。
総延長は10,300mとされ、日本では3番目に長い鍾乳洞とされています。昔から信仰の対象に用いられていることもあり、特にこの地域では干ばつが起こっていたため、雨乞いがされていました。
現在は秋吉台国定公園に属しており、2015年には日本ジオパークに選ばれました。
見どころ
秋芳洞の見どころと言えば、入り口から300mほどのところにある「百枚皿」が挙げられます。水が流れ込んだり乾いたりを繰り返しながら、石灰質が水たまりの周辺部分に溜まり、壁のようになったことから皿のような形になりました。
自然にできた光景とは思えない程、綺麗に皿ができています。現在も地下水が溜まっていますが、遠い未来では乾いてしまい、皿の成長も無くなると言われています。
その他にも「石灰華柱」が有名です。「黄金柱」との愛称で親しまれている石灰華柱は、高さ15m、幅4mの巨大な柱となっています。記念撮影スポットであり、近くで見るとその大きさに驚くことでしょう。
アクセス方法
秋芳洞は秋吉台国定公園に属しており、山口県を代表する観光スポットとなっていることから、主要駅からバスが出ています。新山口駅・青海大橋・山口駅・東萩駅・美祢駅から「秋芳洞バスセンター行き」に乗りましょう。
JR新山口駅からは40分、下関駅からは約2時間、JR山口駅からは1時間ほどで到着します。バスの料金も1,000円前後と気軽にアクセスできる点が、年中観光客が訪れる理由となっています。
夏の暑い時期でも洞窟内は17度前後に保たれているため、避暑地としても人気です。
お住まいの県にもあるかも?全国の有名鍾乳洞を紹介
日本三大鍾乳洞は有名な観光スポットとなっていることもあります。しかしその他の鍾乳洞はあまり広く知られていない場合もあります。
ここでは日本にある有名な鍾乳洞を紹介します。もしかしたら、あなたの住んでいる地域にも鍾乳洞があるかもしれません。
面不動鍾乳洞
面不動鍾乳洞は、奈良県吉野郡にあります。近くには洞川温泉があり、近鉄下市口駅からバスで向かい、温泉から20分ほど歩くと鍾乳洞に到着します。入場料は大人400円、子供200円です。
面不動鍾乳洞は昭和8年に橋本広吉翁によって発見され、5年かけて発掘されました。この辺りは石灰岩を含む水成岩地帯であり、カルスト地形となっています。
高地に位置しているため、鍾乳洞内の温度は年中8度程度しかありません。面不動鍾乳洞ではストロー状の鍾乳石がよく見られ、観光客の目を楽しませています。
宇津野洞窟
栃木県佐野市にある鍾乳洞は「宇津野洞窟」です。東武佐野線葛生駅から入り口の前までバスで行くことができるほか、車の場合は佐野田沼ICから25分程度とアクセスしやすい場所にあります。
全長100mほどの小さな鍾乳洞であり、入場料は無料です。鍾乳洞の中には裸電球があるのみなので、じっくり観察したい人は懐中電灯を持参しましょう。それでも入場無料でいいのかと思ってしまうほど、綺麗な鍾乳石を見ることができます。
かなりひっそりとあるため、この鍾乳洞を訪れた事がある人はまさに洞窟マスターと言えるでしょう。
井倉洞
岡山県新見市にあるのが「井倉洞」です。JR井倉駅から徒歩で15分ほどのところにあり、入場料は大人1,000円となっています。全長1,200m、高低差90mの鍾乳洞で、自然が織りなす美しさや迫力を感じられます。
「銀すだれ」「水衣」「くらげ岩」などユニークな名前が付けられており、見るべきスポットが多くあります。歩いて40分程で見て周れるため、じっくりと観察し、お気に入りの鍾乳石を見つけてみてください。
また、出口付近には、悲しい恋愛の末に投身自殺を図った女性を祀った「阿里佐の宮」があります。ここは縁結びやカップルの守り神としてパワースポットとなっています。こちらも井倉洞を訪れる際には外せないスポットです。
河内風穴
「河内風穴」は滋賀県犬上郡にあります。総延長は10kmを超え、国内で4番目に長い鍾乳洞です。また、霊仙山には数多くの風穴がありますが、内部公開されているのはこの河内風穴のみです。
風穴とは鍾乳洞の一種で、洞窟の中と外の気温差や気圧差で風が生じ、洞口付近で強い大気循環がなされているものを指します。明治時代には年中涼しいことを活かして、天然の冷蔵庫として使用されていました。
河内風穴は4層構造になっていますが、一般公開されているのは一層目の200mほどと二層目のみです。二層目までは梯子を上ります。滑りやすくなっているので、レインブーツやスニーカーなど滑りにくい靴で行きましょう。
年間2万人ほどの観光客が訪れる、滋賀の隠れた観光スポットとなっています。鍾乳洞だけでなく、近くを流れる清流や森も楽しめます。
日原鍾乳洞
鍾乳洞があるのは地方だけと思っている人も多いのではないでしょうか。実は首都である東京都内にも鍾乳洞はあります。「日原鍾乳洞」は西多摩郡にあり、東京都の天然記念物に指定されています。
関東地方では最大級の鍾乳洞なので、関東圏に棲んでいる人で鍾乳洞を気軽に訪れたいという人におすすめです。かつては山岳信仰で栄えた日原ですが、日原鍾乳洞は混雑時には周辺道路が渋滞するほどの人気があります。
ただし現在は台風19号の影響で都道日原鍾乳洞線が崩落しており、アクセスすることができないため休業状態となっています。再開の目途はたっていませんが、ツイッターやフェイスブックで営業再開する際にはお知らせされるようです。
竜ヶ岩洞
静岡県浜松市にある「滝ヶ岩洞」は、1981年に洞窟愛好家2名によって発見されました。竜ヶ石山にあり、鍾乳洞を構成する地層は2億5千万年前のものとされています。
洞窟から5分のところに「滝ヶ岩洞入り口」のバス停があるので、バスでのアクセスが便利です。総延長は1046mあり、そのうち約400mが一般公開されています。
浜松市民であれば小学校の遠足などで訪れる定番スポットであり、マイナスイオンの濃度が高いので癒しのスポットとしても知られています。
自然に形成されたユニークな形の鍾乳石はそれぞれに名前が付いており、何に見えるか話ながら巡るのも楽しいでしょう。洞窟の先には資料館があり、鍾乳洞について学ぶこともできます。
日本とは違う魅力!海外の鍾乳洞を紹介
石灰岩が分布している地域では、鍾乳洞ができる可能性があります。鍾乳洞は日本独特な地形なのではなく、世界的に見られるものです。
日本と比べて鍾乳洞がユニークなものや、規模が多いものも多くあります。ここでは海外にある鍾乳洞を紹介します。旅行の寄り道先として参考になるかもしれません。
ポストイナ鍾乳洞
スロベニアにある「ポストイナ鍾乳洞」は日本人にはあまり知られていませんが、年間50万人もの観光客が訪れるヨーロッパ最大の鍾乳洞です。世界各国から王族や皇族が視察に訪れています。
全長は20kmに渡り、様々な種類の鍾乳石を見られます。別名を「鍾乳洞の女王」と呼ばれ、鍾乳洞好きであれば1度は訪れたい場所です。
ポストイナ鍾乳洞のユニークな点は、鍾乳洞内をトロッコで移動することです。時速11キロで鍾乳洞内を間近に見られるので迫力満点であり、子供も飽きずに楽しめます。
鍾乳洞内は広大なので、それぞれが歩いて楽しむのではなく、ガイドと一緒に2キロほどを歩くスタイルです。鍾乳洞内のことも知れ、迷う心配もありません。
ネルハ洞窟
「ネルハ洞窟」は、スペインのマラガ県東部の小さな町にあります。ドラマで一躍有名となり、避暑地としてヨーロッパの人々に愛されています。
ネルハ洞窟は、1959年にクロマニョン人の居住跡として発見されました。地元民がコウモリを捕まえようと洞窟に入ったところ、偶然発見されました。
一般公開されているのは3つのセクションのうち1つだけです。ゆっくり見ても1時間くらいで終わりますが、400段もの上がったり下がったりする階段があり、「歩くジェットコースター」の別名を持っています。
ロルトゥン鍾乳洞
ロルトゥン鍾乳洞は、メキシコのメリダからおよそ2時間の距離にあります。近くにマヤ遺跡があり、ロルトゥン鍾乳洞も遺跡として認識されています。
ロルトゥンというのはマヤの言葉で「地下の花」を指します。言葉通り、神秘的で美しい光景が洞窟内には広がっています。光で優しくライトアップされており、色によって感じ方が異なることも魅力です。
通り抜けることができるため、この地域では昔からこの鍾乳洞を通り抜けることで新しい自分に生まれ変われると信じられてきました。
鍾乳洞へ行くと人生が変わると話題
今回は日本三大鍾乳洞を中心に、日本や海外で有名な鍾乳洞を紹介しました。今まで訪れた事が無いという人も、住んでいる地域から近い鍾乳洞に出かけてみることをおすすめします。非日常を味わえ、小さな悩みは吹き飛ぶこと間違いなしです。
鍾乳洞を訪れることで、自然に触れてリラックス効果が期待できるほか、自然の偉大さに感動し、「自分の悩みは小さい、まだ頑張れる」と人生をいい方に転換できる人もいます。また、大自然の中でマイナスイオンを浴びられるメリットもあります。
パワースポットと称されることもある鍾乳洞、ぜひ訪れてみてください。日本三大鍾乳洞は誰でも楽しめるため、旅行のプランに組み入れるのもおすすめです。
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