
ブラン城の見どころを徹底解説!ドラキュラ城と呼ばれている理由は?
2020.09.27
Trima心霊編集部
ルーマニアにあるブラン城と言うお城は、ドラキュラ城とも言われています。どうしてドラキュラ城と言われているのか真相を追求していきます。ブチェジ山麓の岩山に聳えており、存在感を放っています。ルーマニアでも有名な観光地のひとつであるブラン城を徹底解説します。
ルーマニアの【ブラン城】通称ドラキュラ城の真相
ルーマニアのブラショヴ近郊にある「ブラン城」はドラキュラ城だと言われています。どうしてドラキュラ城だと言われているのか、真相を追求していきます。
ブラン城は、とても美しいお城ですので、ルーマニア観光の際には是非ブラン城へ訪れてみてください。中世の暮らしを伺うことができる場所です。まるで映画や物語の中に入り込んだような気持ちになれます。
ブラン城とは?
ブラン城は、ブラショヴ県南部の山中にある古いお城です。歴史的・建築学的な遺跡でもあるので、非常に貴重な建造物だといえます。
有名な観光地にもなっているので、世界各国から多くの観光客が訪れる場所なのです。ブラショフから南西へ、30kmほどの場所です。ブラショフのアウトガラ・ドイから、ブラン城行きのバスに乗れば30分〜40分ほどで到着します。
営業時間に関しては、シーズンによって変わることもあります。
ブラン城の歴史
現在のブラン城が建設される前には、1211年から1225年の間に建てられたと言われている、木材製の国境の要塞があったようです。
1498年に、ハンガリー王であるヴラディスラフ2世によってブラショフの市に賃貸されました。1513年からは、ブラショフ市が所有権を持っていました。
その後マリア王妃によって改修され、王家の国外追放の後にルーマニアの国の財産となったのです。その後は一般の方に公開されるようになり、多くの観光客で賑わうようになりました。
ブラン城の現在
現在は、ブラン城は博物館となっておりお城の4階層にわたって展示されています。当時の陶器や家具、武器や甲冑などが展示されています。
そして、敷地内には伝統的な農村の建物も残されており、ルーマニアの歴史に触れることができます。小さな野外博物館もあります。
2012年には、「世界の名城25選」にも選ばれており、日本人の職人がこのお城の机や古時計を修理している様子が、日本のテレビでも放送されました。
ブラン城とドラキュラの関係
では、具体的にブラン城とドラキュラにはどのような関係があるのかについて触れていきます。古城はどうしても、霊がいるのでは?ドラキュラが住んでいるのでは?などと噂になります。
そして、ブラン城は特にドラキュラとの関係が強いと言われているのです。ドラキュラにちなんで、10月31日には、毎年ブラン城でハロウィンパーティーも行われているようです。
ブラン城がドラキュラ城と言われる理由
アイルランド人の小説家であるブラム・ストーカーが「吸血鬼ドラキュラ」と言う小説を書き、そのドラキュラが住んでいたモデルのお城としてブラン城が有名になりました。
実際にドラキュラのモデルとなった「ヴラド3世」はブラン城には一切住んでいなかったようで、ブラン城に住んでいたのはヴラド3世の祖父にあたるミルチャ老公だったようです。
実際にヴラド3世が住んでいたのは、ルーマニア南部にあるトゥルゴヴィシュテと言う場所か、ポエナリ城と言うお城だったと言われています。
ブラン城とドラキュラは直接の関係はない
上記でも触れたように、実際にはブラン城が「ドラキュラ」と言う小説のモデルになっただけであって、ドラキュラとは関係がないと言うことがわかります。
昼間のブラン城はとても美しく、ドラキュラの存在などは全く感じることがないような場所です。ですが、やはり夜に見ると少し不気味が感じがすることも否めません。
それはきっとどこのお城もそうでしょう。様々な噂が広がっていき、ドラキュラが住んでいるのでは?などと言われていたのです。
ドラキュラの生家はレストラン
吸血鬼ドラキュラのモデルとなったヴラド3世(ヴラド・ツェペシュ)は、ヴラド2世の次男として生まれました。父が「ドラクル」と呼ばれており、息子であるヴラド3世は「竜の子」を意味している「ドラキュラ」と呼ばれるようになりました。
そして、そのヴラド2世の生家が世界遺産の町の中心地にあります。現在その場所はレストランになっており「カサ・ヴラド・ドラクル」と言う名前で営業しています。これは「ヴラド・ドラクルの家」と言う意味があります。
非常におしゃれな店内になっており、美味しいルーマニア料理を楽しむことができます。「ドラキュラ」と言う名前のクレープもあります。
ブラン城の見どころ
具体的に、ブラン城にはどんな見所があるのかを紹介していきます。
敷地面積と部屋数
ブラン城の敷地面積は22ac(エーカー)にもなります。東京ドームの1.8倍の敷地面積です。部屋数は57部屋もあります。広い部屋があると言うよりかは、こじんまりとした部屋がいくつも存在していると言うお城です。
お城の内部は、20世紀にブラン城を譲り受けたマリア王妃が改装しているため、可愛らしい雰囲気の内装になっています。まさにドラキュラの城とは無縁のような内装なのです。
その後、マリア王妃の子孫の手に渡ったりと、ブラン城は所有者がころころ変わっていることもあり、部屋によって雰囲気が違います。
中世の生活をそのまま再現した城内
白い漆喰の壁に、木彫りの装飾が施された家具が並び、中世の生活をそのまま再現したような内装になっており、当時にタイムスリップしたかのような感覚を味わうことができます。
シャンデリアや陶器製の暖炉なども非常に美しいです。4階層になっており、それぞれの部屋がつながっているので迷路のようになっています。
王の執務室などもあり、本棚などにもぎっしりと書籍が残されています。マリア王妃好みの内装がそのままになっているお部屋もあり、可愛らしい雰囲気の部屋も多く存在しています。
展示品
ブラン城の内部では、様々な歴史的展示品が展示されています。武器の展示や、美しい当時の彫刻が施された家具など、どの部屋にも様々な展示がしてあります。
広々としたバルコニーがあったり、かわいらしい装飾がされた扉なども見ものです。通路などは非常に狭いので、観光客が多くなってくると展示品などは見にくくなってしまいます。
そのため、ブラン城へ行く際はなるべく早めの時間帯に行くのがおすすめです。
地下牢
ブラン城には地下牢があります。ここはさすがにドラキュラが本当に住んでいたかのような雰囲気があります。拷問をするための道具などもそのまま展示されているので、恐ろしい雰囲気があります。
ホラーな雰囲気を感じられる場所ですが、当時の歴史を感じることができる場所でもあります。興味のある方は是非、地下牢まで行ってみてください。
中庭
ブラン城には中庭があり、そこには彫り込み装飾が施された古井戸があります。中庭に立ってお城を見上げると、かなり入り組んだ構造になっていることがよくわかります。
うろこのような装飾の円錐形になっている屋根もかわいらしく、ポイントになっています。白い漆喰壁に黒い木枠がアクセントになっています。
広くはない中庭ですが、雰囲気がありどことなく落ち着く…そんな不思議な場所です。
塔から眺める絶景
ブラン城の塔には1階から3階に続く階段があります。この階段も非常に重厚感があります。ここは少しドラキュラ感を感じられる場所でもあります。
ですが、塔から眺める景色は非常に美しく、豊かな自然の中にあることがわかります。岩山にあるため、高台で眺めがとても良いのです。
そのため、ブラン城にアクセスする際には歩きやすい服装でいくことをおすすめします。ヒールなどで行ってしまうと、大変です。
野外村落博物館
お城の麓にある敷地には、「野外村落博物館」があります。これは、伝統的な農村の建物です。古い民家や水車小屋、風車などが点在しており非常にのどかな雰囲気になっています。
なんだか、映画のセットの中にいるような気分になることができます。民家を改装して、手芸工芸品を販売しているお店もあるので、お土産を購入することもできます。
美しい刺繍が施された小物やレース編みのアイテムがかわいらしく、女性からの人気も高いです。
ルーマニアのおすすめ観光スポット
ヨーロッパ南東部に位置しているルーマニアは、カルパティア山脈に囲まれており、雄大な自然が豊富です。中世の街並みがそのまま残っているシギショアラも必見です。
ルーマニアは、アンチエイジングに恵まれた国だとも言われています。1度訪れた方は、ルーマニアにどっぷりハマってしまって、何度も足を運んでいる…と言う方も多いです。
そんなルーマニアのおすすめの観光地を紹介していきます。ルーマニアの様々なところでドラキュラの存在を感じることもできるでしょう。
ペレシュ城
ルーマニアで最も壮麗な城と言われているペレシュ城は、トランシルヴァニア地方のシナイアと言う町にあります。豊かな緑の中にあるお城はとても美しく有名です。
初代ルーマニア国王であるカロル1世が、8年もの歳月を費やして建てたお城で、ドイツ・ルネッサンス様式の建造物です。城内に続いている中庭も非常に美しいです。
現在は博物館となっており、160にもなる部屋の数々に、美術品や工芸品が展示されています。「名誉のホール」は息を飲むような美しさがあります。天井のステンドグラスも必見です。
カロル1世の蔵書が展示されている図書室もあり、1万冊以上にもなる書籍が本棚に並んでいます。贅を尽くしたペレシュ城は、とにかくどこを見ても美しく、各部屋に入るたびに驚くことでしょう。
ブカレスト凱旋門
1922年につくられたブカレスト凱旋門は、ルーマニアの統一を記念して建てられたものです。建国記念日である12月1日には、軍隊のパレードが、このブカレスト凱旋門の下で行われます。
ブカレスト凱旋門の近くには、農村博物館や農民博物館、そしてヘラストラウ湖がある、ヘラスタラウ公園があるのでお散歩がてら凱旋門を眺めるのもおすすめです。
ヘラスタラウ公園の中には日本庭園もあり、八重桜が綺麗に咲くようです。
黒の教会
ブラショフの町の中心にある黒の教会は、高さが65mもあるトランシルヴァニア地方では最大のゴシック教会です。17世紀末の大トルコ戦争の際にこの教会が焼けてしまい、外壁が黒くなってしまったので、黒の教会と言われています。
内部には、1839年につくられた4000本にもなるパイプと、4つの鍵盤がある、ルーマニア最大級のパイプオルガンがあります。
内装は独特な雰囲気で、ステンドグラスなどが美しく細部まで歴史を感じることができる教会です。
サリーナ・トゥルダ
サリーナ・トゥルダは、なんと地下深くにあるアミューズメントパークなのです。ルーマニア第3の都市であるクルージュナポカから行くことができます。
中世から1932年まで岩塩坑だったようです。入り口に入ると、とにかくどんどん地下へ進んでいきます。深さはなんと42mもあります。
美しい観覧車や劇場、卓球・ビリヤード・ゴルフ・ボーリングができる施設もあり、さらに深く、地下112mもの深さまで行くこともできます。
ルシュノフ要塞
ブラショフからバスで30分ほどの場所にあるルシュノフ要塞は、標高650mの高さがあります。ドイツの騎士団がこの地を守るために築いたと言われている砦です。
中には崩れかけてしまっているお城もありますが、歴史を感じることができる場所です。城壁の中では、お土産屋さんもあります。
民族衣装や民芸品が売られているので、お土産を買うのにもおすすめです。遠くに見えるカルパチア山脈もとても美しいですし、高台から眺めるルシュノフの町は絶景と言われています。
ブラン城はとても美しいお城だった!
ドラキュラの城と言われているブラン城ですが、とても美しいお城で、内装もドラキュラとはまるで無関係かのような美しさがあります。
ルーマニアの歴史を感じることができるお城ですし、何よりもお城の中に入ることができると言うだけでも、とても貴重な体験ができます。
是非ルーマニアへ訪れた際は、美しいブラン城へ足を運んでみてください!