
タウシュベツ川橋梁は幻の橋!見どころの時期やアクセスを紹介!
2020.06.06
Trima北海道編集部
北海道のほぼ真ん中にある歴史的な橋「タウシュベツ川橋梁」をご存知ですか。湖の中に沈む幻の橋と呼ばれ、冬には凍った湖から顔を出します。人気アニメのガルパンの舞台にも採用されていました。橋を見学できる展望台へのアクセスもご紹介しています。
タウシュベツ川橋梁について紹介!
北海道のほぼ真ん中に位置する上士幌(かみしほろ)町にある、タウシュベツ川橋梁。1987年に建設されたコンクリートの橋で、現在は糠平湖(ぬかびらこ)の中に存在しています。
美しい湖に浮かびあがる姿はとても美しく、大自然の中にありながらも観光客が訪れる隠れた人気スポットです。季節やその時期の雨量によって橋が見え隠れすることから、幻の橋とも呼ばれています。
タウシュベツ川橋梁の見どころや行き方を紹介するので、参考にしてみてください。
タウシュベツ川橋梁は幻の橋
1937年に建てられたタウシュベツ川橋梁は、もともとは士幌線という鉄道の路線のために作られたました。しかし1955年にダム建設によって、橋が湖の中に入ってしまうことになります。
そのため士幌線は新しい路線に切り替えられ、タウシュベツ川橋梁からは路線が撤去されます。路線がなくなったあとも橋梁だけが残る形となり、現在のように湖のなかにそびえる橋となりました。
ダムの水量により橋全体が水に覆われたりすることから、幻の橋を呼ばれています。
別名「めがね橋」
晴れていて糠平ダムに水がある日には、湖面にタウシュベツ川橋梁のアーチ型が写ります。上の写真からのわかるように、とても美しい景色です。
湖面と本物のタウシュベツ川橋梁の円がつながって見えると、めがねのように見えることから「めがね橋」という呼び名がつけられました。湖の水がある場合にだけ見られるめがねの形は貴重で、人気があります。
古代のローマを思い出させるような景色が評価されていて、士幌線のアーチ橋数カ所と共に北海道遺産に選ばれました。
旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群
北海道遺産に選ばれたアーチ橋数カ所を合わせて、「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」という名称がついています。特に有名なのがタウシュベツ川橋梁と、「第三音更川橋梁(だいさんおとふけがわきょうりょう)」です。
第三音更川橋梁は32メートルにも及ぶ大きなアーチが特徴で、戦前に作られた北海道のコンクリートアーチ橋としては最大の大きさを誇っています。
大きなアーチは音更川をひとまたぎしていて、音更川の景観を美しく守ったデザインとして高く評価されているアーチ橋です。コンクリートは極寒の季節を何度も越えていて、表面のひび割れは長年の歴史を表しています。
水の中に沈む時期がある
タウシュベツ川橋梁は、夏から秋にかけて水の中に沈みます。6月から9月頃にはほとんど水で覆われていて、10月から12月頃には橋の全てが水に覆われることが多いです。
ダムの水量によって毎年変動があるので、どれくらいの水位なのかは行ってみないと分かりません。観光客にとってはドキドキする要因の一つになっているでしょう。
また12月から3月頃にはダムの水を発電に使うため、水位が下がっていきます。凍った湖面からダムが見えてくる時期です。
ガルパンのモデルになった?
人気の日本オリジナルアニメである「ガールズ&パンツァー」で、タウシュベツ川橋梁のような橋が出てきたことがあります。ガールズ&パンツァーは、戦車道とよばれる戦車同士の模擬戦を描いた物語です。
華道や茶道に並ぶ競技として行われている戦車道での女子高生の奮闘を描いたもので、世界的にも人気のアニメとなっています。
2015年に公開された劇場版でタウシュベツ川橋梁のような橋が映るワンシーンがあったことから、ガルパンファンにとっての聖地となりました。
展望台がある
タウシュベツ川橋梁を見る方法は3つあります。第一にタウシュベツ展望台から見ること、第二にNPOのガイドツアーに参加して橋の近くに行くこと、第三に森林管理署から許可をもらって自家用車で近くまで行くことの3つの方法です。
タウシュベツ展望台(展望広場)は、タウシュベツ川橋梁から750メートルの場所にあります。展望台のアクセス方法は、国道273号線に隣接した小さな駐車場に行き、林の中の散策路を200メートル歩くと到着です。
タウシュベツ川橋梁を見学したい方は、ぜひ利用してみましょう。
タウシュベツ川橋梁は冬が一番の見どころ
タウシュベツ川橋梁は、水に沈んでいるシーズンを除くと、どの季節でもそれぞれの美しさを味わうことができます。その中でも特に人気の時期は冬のシーズンです。
冬のシーズンが見どころである理由には、凍った湖から橋の姿が見えるので、珍しい景色を観られるということが挙げられます。凍った湖で物音も立てず静かにたたずむタウシュベツ川橋梁は、白い雪や透き通った空と溶け合って幻想的です。
冬の時期はとても寒いですが、その分美しい景色を見ることができます。
1月~3月の雪景色が美しい
美しい雪の景色が観られるのは1月から3月です。湖面が凍っていて、その上に雪が積もっています。雪は太陽の光によってさまざまな色に変わるので、時間帯によっても違う姿が見れるでしょう。
12月だとまた湖の下に橋が沈んでいる可能性や、まだ雪が少ない可能性があります。2月や3月に行くと、雪は多く降り積もっていることが多いので安心かもしれません。
夜空の星とタウシュベツ川橋梁を一緒に撮影をしたり、朝日に輝く橋を撮影したりと、美しい景色を写真に残すのもよい思い出となりそうです。
4月~8月も人気
4月から8月くらいの時期は湖の水位が5割から9割ほどになり、湖に浮かんでいる橋を見ることができます。夏の時期はダムに多く水が溜まっていくので、タウシュベツ川橋梁が水面に映り、鮮やかな景色が観られるシーズンです。
めがね橋という別名がつけられたのも、夏の時期の湖面によるもの。半円の形が湖面に映り、くっきりとした丸い円を見ることができます。糠平湖の湖面そのものが美しいので、初夏から夏に行けば大満足できる美しさを味わえるでしょう。
9月~12月は沈む
9月から12月までの間は、タウシュベツ川橋梁のほとんどは沈んでいます。平成12年の場合は、10月中旬あたりで橋の1番高い部分が少しだけ見えている状態です。大雨が降ると、全てが沈んでしまうときもあります。
タウシュベツ川橋梁を見学に行きたい場合は、9月から12月の間は避けていくようにしましょう。ちなみに糠平湖には多くの魚が生息していて、ニジマスやコイ、ウグイなどがいます。
橋が観られない時期でも美しい魚を見られるかもしれません。
ツアーもある
タウシュベツ川橋梁をもっと楽しむには、ツアーに参加するとよいでしょう。NPOひがし大雪自然ガイドセンターが主宰しているツアーに参加すると、橋の近くまで行くことができます。
早朝のタウシュベツ橋ツアーでは、許可車両に乗って橋の近くまで行き、長靴を借りて橋を間近で見ることができます。早朝は風が少ないので、まっさらな湖面に映る橋を観られる可能性が高いです。
他にも、タウシュベツ以外の橋も見学できるツアーもあるので、関心のある方はぜひ申し込んでみましょう。
タウシュベツ川橋梁のアクセス方法
タウシュベツ川橋梁の近くにある糠平三股林道という道を通ると、橋にすぐアクセスできるのでよく利用されていました。しかし、狭い林道は路面の状況が悪く、対面通行による事故が多発してしまったため、現在は規制を設けています。
よってタウシュベツ橋に自家用車で行く場合には、十勝森林管理署東大雪支署に行き、許可証をもらうことで通行が可能となります。
タウシュベツ川橋梁へのアクセスは、タウシュベツ展望台に行くか、橋の近くまで行くかの2パターンがあります。展望台に行く場合には、ぬかびら源泉郷から8キロ進んだ地点にある駐車場に行き、そこから徒歩で200メートルです。
橋の近くに行くならぬかびら温泉郷から273号線を進み、上記の駐車場を越えて丸山橋を通り過ぎ右に曲がると到着です。
幻想的なタウシュベツ川橋梁を見よう!
タウシュベツ川橋梁は、もともとは荷物を運ぶための線路のための橋でしたが、ダムの建設のために使われなくなってしまいました。それでも不思議な運命を辿って、湖の中に現れる幻の橋と呼ばれる貴重な橋になりました。
現在でもその姿を見るために多くの人が集まり、幻想的な姿が人気を集めています。水や氷にさらされる時間が長く、年々朽ちていく姿を見るのは少し寂しいかもしれませんが、歴史を感じさせてくれます。
貴重な建築物であるタウシュベツ川橋梁を、少しでも長く見守っていきましょう。
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